過疎地で一日一組限定。コロナに強い非密の宿坊5選
東京都の方もGoToトラベルキャンペーン対象となり、旅行機運が盛り上がってきました。そろそろ旅に出ようかなと思われる反面、まだ人込みはちょっととか、ホテルで他の宿泊者が行き交うロビーは抵抗があるという方もきっといるでしょう。
そんな方は思い切って足を延ばして、過疎地の宿坊に泊まってみるのはいかがでしょうか? こんな時だからこそ、素敵な宿坊旅行が楽しめますよ!
過疎地で一日一組限定。コロナに強い非密の宿坊5選
青森県・おおま宿坊普賢院
まずは青森県の下北半島にある、おおま宿坊普賢院です。こちらは本州最北端にあり、まだ30代前半の若いお坊さんが出迎えてくれます。
こちらは佛光庵という建物が、一棟貸しの宿坊になっています。檀家さんのいないお寺なので、広い境内をのびのびと散策することができ、座禅や写経体験などを行うことができます。
そしてこちらの名物は、マグロをふんだんに使った食事です。お寺なのにマグロなの? と、思われるかもしれませんが、やはり大間と言えばマグロは外せない名物ですし、私も実際に頂きましたが、とろけるようなおいしさでした。
さらにお坊さんから仏教についてお話を聞いたり、悩み相談をすることも可能です。一日一組限定だからこそ、みっちりとお相手してくださいますよ。
鳥取県・光澤寺
次はぎゅぎゅと西に飛び、鳥取県八頭町にある光澤寺です。こちらはのどかな田園風景に囲まれたお寺で、住職夫妻が出迎えてくださいます。
光澤寺で有名なのは、イタリアン精進料理です。豆乳ときのこのスープのオリーブオイル添えが特に私のお気に入りですが、精進とイタリアンという組み合わせが珍しく、この宿坊は全国にファンがいます。
さらに写経や瞑想、仏教講座など、豊富な仏教体験も用意されています。住職は境内のあちこちに設置した椅子にもこだわっていますので、風景を眺めながらのんびり過ごしても良し、目一杯お寺の体験を満喫しても良しの自由度の高さも魅力です。
そして夜は本堂で住職とお酒を呑む、本堂深夜バーがあります。このモデルは現在、複数の宿坊が真似をしていて、もはや光澤寺モデルと言っても良いものになっています。
島根県・清水大師寺
島根県の西寄り、温泉津(ゆのつ)という町にある山の中腹にある宿坊です。こちらはほーりーがNHKの番組で訪れ、入浴シーンが全国に放送されてしまった想い出の場所でもあります。
真言宗のお坊さんが修行で行う、阿字観瞑想を住職に指導して頂くことができます。圧巻なのは宿坊の客室にある曼荼羅天井絵です。天井一面の仏様の絵がずらっと描かれており、その下で布団を敷いて眠ると、夢の中まで仏教世界に入り込めそうです。
そして地名の「温泉津」の名前が示す通り、麓は温泉街でもあります。宿坊で一夜を過ごして翌日に温泉で汗を流す。最高の旅行が楽しめますよ。
山口県・二尊院の宿坊えんとき
本州最西北端、向津具(むかつく)半島という変わった地名にある宿坊です。この名前は向こう側の国(むかつくに)から転じた地名で、その語源からして異世界感が漂っています。
そしてこの二尊院は2020年8月にできたばかりの宿坊でもあります。住職と奥さんが一念発起し、ほーりーも毎月定例で会議したりなどしながら、宿坊が誕生しました。
漁港が見下ろせるノスタルジックな風景が魅力ですが、滝行や海に浮かんだ弁天島に住職が船でお参りに連れて行ってくれる参拝クルージング、重要文化財のご本尊特別拝観など、ちょっと変わった体験もあります。
また名前の「えんとき」が示す通り、住職のカウンセリングを受けながら、自分自身のご縁について、日々の生活や今後のことに想いを巡らす時間も持つことができますよ。
熊本県・了廣寺
宿坊を作ろうと思って工事を始めたら、熊本地震が起きて庫裏が半壊。そこから住職が自分で設計や大工仕事なども行いながら、改めて宿坊を開設したという魂のこもった宿坊です。
阿蘇山のそばにある雄大な景色で、付近は湧き水が豊富な地でもあります。この水を使ったコーヒーを住職が入れて下さったり、食事からお風呂まで優しいまろやかな水と共に身体と心をいやせる時間が魅力です。
そして朝には本堂でお勤めが行われ、住職がこれまた自身で焼いたパンも頂くことができます。熊本地震の時に建物の壁から出てきたという看板猫も、時には顔を出してくれますよ。
ということで、、、
今回紹介した5つの宿坊は、どこも公共交通機関だけだと行くのが結構大変な場所にあります。なのですが、付近の景色も楽しみながらドライブがてらお参りに行くことができますし、それだけ三密など全く気にしない旅行になります。
ちょうどこれから秋の景色が色づいてくる頃ですし、高野山や善光寺、身延山などの有名寺院とはまた違った宿坊旅行になりますよ。
ほーりーはこの全ての宿坊に泊まりましたが、どちらも本当に素敵な場所なので、ご興味あればぜひぜひ、出かけてみてくださいませ。