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了廣寺(熊本県 阿蘇白川駅)の宿坊【くちコミ付き】

了廣寺

基本情報

了廣寺(熊本県阿蘇郡)

電話  :0967-62-9554
住所  :熊本県阿蘇郡南阿蘇村久石427
アクセス:南阿蘇鉄道「阿蘇白川駅」下車、徒歩24分
時間帯 :あり
収容  :一日一組限定、最大6名
【宿坊】

特徴・見所

 承応2年(1653)に開かれ、寛文6年(1666年)に現在の地に移転したお寺です。宿坊は一日一組限定です。ヴィーガン料理を特徴としており、住職が作った本格的なパンも食事に出てきます。付近は湧き水が豊富で、食事や飲み物、お風呂などにも使われています。

 


地図


ほーりー記

 宿坊がオープンしてすぐの了廣寺に宿泊させて頂きました。今回は住職からお呼び頂き、様々なご相談を受ける形での宿泊だったため、通常とは少し異なるかもしれません。

 ただ宿坊の中身をいろいろと見させて頂き、方向性について話し合うことが趣旨だったため、普通に宿泊して行えることはだいたい網羅して体験しています。

 まず私自身ですが、熊本空港から住職に車で迎えに来て頂きました。ただ他の宿泊者がお寺に来る方法を聞くと、やはり車で来られる方が多いようです(とは言え、私より先に泊まられた方は数人しかいませんが)。お寺の境内には駐車場もありますし、車の置き場所で困ることはありません。

 また最寄りの阿蘇白川駅からお寺は少し離れていますが、歩けない距離ではありません。実際に歩いてみましたが基本的に平たんな道なので、そこまで大変でもないと思います。

了廣寺の客室

 客室は3室が一続きになっていて、8畳+4.5畳の和室と、ベッドが2つある洋室です。その他にトイレ、お風呂、洗面所が設置されています。

 部屋にはテレビ、空調、冷蔵庫、金庫があります。アメニティにはタオル、バスタオル、歯ブラシ、作務衣がありました。ポットやコーヒー、お茶なども置かれています。お風呂にはドライヤーもあります。Wi-Fiも完備していました。

了廣寺のヴィーガン料理

 こちらの特徴の一つは「ヴィーガン料理」を売りにしていることです。ヴィーガンは絶対菜食主義とも言われますが、卵や牛乳・チーズなどの乳製品、はちみつを食べないなど、通常のベジタリアンよりさらに徹底したものです。また革製品などの動物性素材を身に付けない特徴もありますが、食事について言えば精進料理のルールと共通する部分が多くあります。

(ヴィーガンも細かく分けるといろいろな方がいますが、ここではそれを解説するのが趣旨ではないので一般的な説明に留めます)

 こちらの住職は境内にパン工房も作っており、ほぼ毎日早朝3~4時頃からパンを焼き、宿坊で出したり地元で販売されています。このパンも卵や乳製品を使用せず、ヴィーガン用と明記されています。小麦粉や米粉パン、餡を練りこんだパンなど種類もいろいろありましたが、低温で一晩かけてじっくり発酵させているとのことで、もちもちっと柔らかくて味が染み出すような深みがある食感でした。

 また夕食は住職の奥さんが作られていましたが、こちらもヴィーガン食(ヴィーガンという言葉に馴染みがない方は、基本的には精進料理と捉えても大丈夫です)で作られています。

 私が宿泊した時は、

○水前寺菜入り刺身こんにゃく(酢味噌を付けて食べる)、ミニトマト、うど
○湧き水で育ったクレソンの白和え
○本堂の横に自生していたうどの天ぷら
○にんじん、大根のなます
○たけのこの木の芽和え
○にんじん、しいたけ、厚揚げ、こんぶ、大根の煮物、山椒乗せ
○おからのコロッケ
○たけのこのオリーブオイル焼き
○ピーマン炒め
○ご飯、味噌汁
○ふきとしいたけの佃煮、大根の塩こうじ付け、ふきのわさび菜しょうゆ漬け

でした。

 やはり肉や魚を使わず、地元の食材や住職が育てた野菜などもふんだんに使っているためか、それなりにボリュームがあってもあっさりと食べられます。味付けも一品一品異なっていて、植物性のルールの中でも楽しく頂くことができました。

 そして食後のデザートには、キュウイとバナナの寒天デザートが付いていました。梅エキスのソーダに浸されていて、シュワシュワと口の中がさっぱりしておいしかったです。

了廣寺の朝食

 また朝食は住職が作った食パン(きな粉、胡麻、こしあん)です。こちらにバターの代わりにココナッツオイルを塗って頂きます。塗り心地はすこしごわっとした感じがありますが、普通のバターよりも味はさらっとしていてふんわりと甘い香りが漂いました。

 サラダにはピーナッツドレッシングがかかっています。シャキシャキした野菜に香ばしさが加わり、しっかりした味わいです。サトイモのポタージュは昆布やしいたけで出汁を取っているとのことで、胃の中にじわっと収まる優しさがありました(なお、このポタージュはゴボウや長芋など、根菜類で様々なバリエーションがあるそうです)。

 さらに朝食で一番目立ったのは、豆乳のスムージーです。イチゴ、ブルーベリー、バナナが入っていて、お寺のさわやかな一日を始めるのにうってつけでした。

 朝食は全体的にシンプルながらも、一品一品に実はものすごい工夫が凝らされていて、普段の食生活を見直したくなるメニューです。こうした丁寧な食事をお寺で頂くことには、すごい意味がある気がします。

了廣寺のコーヒー

 また食事に関連して言えば、この南阿蘇村は湧き水が豊富なことでも有名です。お寺から徒歩5分ほどのところにも竹崎水源があり、毎秒2トンも水が湧き出しています。この水は超軟水でお寺で頂くコーヒーや紅茶はまろやかな口当たりでした。

 ついでに述べるとお風呂にもこうした地域の水が使われていますが、都心部の水道水によくあるようなピリピリとした感覚はまったくなく、足を浸した瞬間から肌をきめ細かく包んでくれるような水です。温泉ではありませんがこのお風呂だけでも、宿坊に来た甲斐があるのではと思うほどです。

 なお、お風呂に置いてあるシャンプーやリンス、ボディソープなどは、人や自然と共生する乳酸菌・酵母・光合成細菌などの有用な微生物を活かしたEM製品です。香料や着色料、酸化防止剤、合成界面活性剤などは使用していない無添加せっけんで、こうした商品選びにも細かくこだわりが感じられます。

了廣寺の朝のお勤め

 お寺に宿泊するということで、お寺らしさもしっかりと味わえます。朝は7時から本堂でお勤めがありました。この本堂は150年以上建っている古い建物で、板張りの上に椅子が並んでいます。

 お勤めではご住職が正信偈などを唱えますが、経本が渡されますので一緒に読む形です。 またちょっとした法話もあり、ご先祖様からのつながりやご縁についてやお寺の歴史などがお話されました。

 夜は庫裏の大広間にあるお内仏(仏壇)の前でお勤めが行われましたが、その時にはお寺で飼われている二匹の猫が近づいてきたり駆けまわったりと、にぎやかで楽しかったです。

 なお、今後は写経などもできるように準備しているとのことです。

了廣寺住職との飲み会

 そしてこれは住職と個人的に話をした私の場合なので、通常宿泊される場合にはどのようになるかは分かりませんが、夜は住職と一緒にお酒を呑んでいました。一日一組限定で単に人を泊めるだけではなく宿泊者との対話も大事にしたいと仰られていたので、これからも何らかのコミュニケーションを持つ時間は持たれるかもしれません。

 この了廣寺はもともと2016年に宿坊を作ろうと工事を始めたものの、熊本地震で庫裏が半壊してしまい、そこから不屈の精神で2年かけて立て直してオープンされた宿坊です。

 当時はとんでもなく大変だったようですし、人生に悩んでいたりつらい想いをしている方も、この自然豊かなお寺に泊まって住職とお話することで、勇気を頂けることは多いのではと思います。


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