京都駅から歩いて回る寺社巡りコース（東本願寺、西本願寺、東寺など）

　京都駅周辺には、魅力的なお寺や神社がたくさんあります。その中でもぜひおすすめなのは、東本願寺、西本願寺、東寺（教王護国寺）です。ここではこの３つの大きなお寺を中心に、近くの寺社にも一緒に回れるコースを紹介します。

　全部歩くと一日がかりなので、ご予定に合わせてアレンジしてみてくださいね。

京都駅から歩いて回る寺社巡りコース

京都駅周辺のおすすめ寺社

東本願寺

　東本願寺は京都駅から北に向かって、徒歩７分の場所にあります。真宗大谷派の本山で、境内には御影堂門や御影堂、阿弥陀堂など、世界最大級の木造建築が建っています。

　こちらはお堂に入ってお参りできますし、参拝接待所にはギャラリーがあります。またお買い物広場では仏教に関する本や念珠、お土産があり、これらを見て回るのも楽しいですよ。

東本願寺の見どころ

道祖神社

　東本願寺から少し京都駅方面へ戻って西側へと歩き、路地に入ると道祖神社があります。道祖神とはもともと集落と外との境などに祀られ、外から疫病などが入ってこないように守る塞（さえ）の神様です。それが転じて人の行き交いを見守る旅人の神様となり、集落の境は人と人とが出会う場所であることから縁結びの神様にもなりました。

　こちらは小さな神社ですが、男女の神様が一緒に彫られた石碑が目を惹きます。また隣には新撰組まぼろしの屯所と呼ばれる不動堂明王院も建っていますので、歴史好きな方はこちらにも注目です。

西本願寺

　西本願寺は浄土真宗本願寺派の本山です。お堂の大きさでは東本願寺より小さい（それでも巨大なお堂）ですが、こちらの御影堂、阿弥陀堂はそれぞれ国宝に指定されています。

　また西本願寺ではお坊さんによる境内ツアー『お西さんを知ろう！』も、毎日４回行われています。予約不要で無料で参加できるので、お時間があればこちらもおすすめです。

西本願寺の見どころ

興正寺

　西本願寺の隣にあるお寺で、真宗興正派の本山です。少しややこしいですが、浄土真宗は東本願寺（真宗大谷派）・西本願寺（浄土真宗本願寺派）の他にもたくさんの派に分かれており、そのうちのひとつが興正派です。

　御影堂と阿弥陀堂が並んで建てられる形式は、東本願寺、西本願寺と同じです。そんな浄土真宗の特徴を、見ることができますよ。

宗徳寺（粟嶋堂）

　宗徳寺粟嶋堂は、粟嶋（あわしま）大明神をお祀りするお堂です。この神様は古来から婦人病平癒や安産祈願などのご利益があり、女性の守り神として信仰されてきました。俳人の与謝蕪村が娘の病気平癒を祈願した時に詠んだ、「粟嶋へ はだしまいりや 春の雨」という句碑もあります。

　また人形供養でも有名で、境内には奉納された人形がたくさん並んでいます。日本人形が多いですが、中には海外のものやぬいぐるみもありました。これらを見るだけでも、圧巻の光景です。

六孫王神社

　ご祭神は源経基（みなもとのつねもと）で、清和天皇の第「六」皇子が父親であったことから、天皇の「孫」と合わせて「六孫王」と呼ばれています。武家政権を切り開いた清和源氏の初代であり、六孫王神社はこの清和源氏発祥の宮として家運隆昌や出世開運のご利益があります。

　境内にある誕生水弁財天社は、嫡男の満仲が生まれた時に産湯に使った井戸の上に祀られたもので、幼児の守護神としても信仰されています。この水は都七名水の一つに数えられ、清々しい神気が感じられますよ。

東寺（教王護国寺）

　約1200年前に平安京が遷都された時代に建立された、京都でも要のお寺です。木造建築物では日本一の高さを誇る五重塔（国宝）は、京都のシンボル的な存在にもなっています。

　また講堂に安置された多数の仏像は弘法大師・空海が広めた密教の教えを視覚的に表し、立体曼荼羅と呼ばれています。全21体のうち15体は国宝で5体は重要文化財に指定され、イケメンの仏様が多いと仏像好きには大人気です。

東寺（教王護国寺）の見どころ

伏見稲荷大社御旅所

　朱色の鳥居が連なる千本鳥居などで有名な、伏見稲荷の御旅所です。「御旅所」とは神社のお祭りで町内を巡行するお神輿などが立ち寄り、一時的に鎮座する場所です。

　敷地内には4つの小さな社殿が並んで建っています。普段は静かな場所ですが、4・5月の稲荷祭では賑わうので、この時期にお参りするのもおすすめです。

　そしてここから10分ほど歩けば、京都駅に戻れますよ。