身延山で忘れてはならない御朱印スポット3選と限定御朱印情報
皆さまこんにちは。身延在住のゆる身延です。身延山では久遠寺・御廟所・奥之院思親閣の3カ所で、定常的に御朱印を頂くことができます。それぞれ受け付けられている場所は、以下の通りです。
○久遠寺:祖師堂(赤いお堂)隣の報恩閣
○御廟所:参道を歩いた先の右手にある常唱殿
○思親閣:本堂横の受付
そこで本日は身延山で頂ける主な御朱印について、それぞれ場所別にご紹介します。
身延山の中心、久遠寺で頂ける御朱印
久遠寺は身延山の中心的存在のお寺であり、日蓮宗の総本山です。この久遠寺で頂ける御朱印には、「妙法」という文字が書かれています。この言葉は日蓮宗で大切にしている妙法蓮華経(法華経)というお経を表しています。
また日蓮宗のお寺では他宗派と共通して頂く御朱印の他、日蓮宗の寺院専門でいただく「御首題」があります。
御首題帳にはいわゆる「ひげ題目」という独特の筆法で「南無妙法蓮華経」の文字を書いていただくことが出来ます(お願いすれば御朱印帳でも書いていただけることもあるようです)。ひげ題目とは日蓮聖人が考案された筆法でお題目(南無妙法蓮華経)が光明を発している様子を、筆のはらいで表わしたものだといわれています。
さらに背後に押される判子にも、いくつか種類があります。次の写真は五摂家の一つである近衞家の「近衞牡丹紋」です。日蓮宗と近衞家には歴史的に深い縁があって、むかし身延山が朝廷にはじめて参内する際、近衞家の猶子の資格をもって参内したことから、身延山の寺紋として使用されるようになりました。
なお、久遠寺の地図や詳細は以下をご覧ください。
日蓮聖人が眠る聖地、御廟所で頂ける御朱印
御廟所は日蓮聖人のお墓があり、実際に住まわれていた御草庵の跡です。いわば身延山の聖地中の聖地ですが、この御廟所では日蓮聖人のお言葉が書かれた御朱印をいただくことが出来ます(書いて下さるお坊さんにもよるかと思います)。
上の御朱印には「吹く風も ゆるぐ木草も 流るる水の音までも 此山には妙法の五字を唱へずということなし」と書かれています。こちらは日蓮聖人が『波木井殿御書』に残した言葉で、身延山では自然までがすべて「妙法の五字(妙法蓮華経)」を唱えているという意味です。
また左側に合掌したお坊さんがいるのが、かわいらしいですね。
御廟所の地図や詳細は以下をご覧ください。
特別な御朱印もたくさんある奥之院思親閣の御朱印
身延山の山頂にある奥之院には「思親閣」(ししんかく)があります。まずは通常時に頂ける御朱印がこちらです。
そして特別な時に頂ける限定御朱印の例がこちら。下の写真は『宙わたし』というイベント時に書かれた御朱印です。
この日は身延山ロープウェイが夜間に運行し、夜の思親閣を特別にお参りすることができました。そのため御朱印にも月の絵と共に、「如日月光明 能除諸幽冥」という言葉が書かれています。
この言葉は太陽や月の光のように、世の中の闇を照らすというものです。普段は真っ暗な中で見る月だからこそ、暗いものが照らされていくように感じられそうですね。
また「思親閣」という名前の通り、身延山の山頂は日蓮聖人がたびたび登って故郷(千葉県)のご両親に想いを馳せたと伝えられています。このため「知恩報恩」という文字も、この親への恩を示した言葉です。
他にも毎月の特別デザインや、行事などがある際にも限定御朱印があります。思親閣はお勤めするお坊さんに任期があり、3年単位で交代になるため、その時々により限定御朱印などの有無も変わってくることがありますので、ご了承くださいませ。これらは思親閣のFacebookページやInstagramで情報をチェックすることが出来ます。
奥之院「思親閣」情報はこちらにもまとめています。
久遠寺にはオリジナルの御朱印帳もあります
少し話がそれますが、身延山ではオリジナルの御朱印帳も販売されています! 久遠寺境内では枝垂れ桜と五重塔が織りで描かれたオリジナル御朱印帳と、久遠寺の本堂の天井画である「墨龍」がプリントされたものがあり、墨龍の御朱印帳はご祈祷されているため、お守り代わりにもなりそうです。
ちなみに久遠寺札所のオリジナル御朱印帳の人気トップ3は、墨龍、五重塔デザイン紫、五重塔デザイン青だそうです。五重塔デザインは他にも赤や緑、ピンクもありますので、お好みで選ぶことが出来ます。
また、身延山オリジナルではありませんが、門前町の三河屋珠数店さんでは山梨県内で製作されているかわいい御朱印帳がたくさん「メイドイン山梨」のおしゃれな小物ととともに販売されています。
御朱印帳をまだお持ちではない方は身延山で新しい御朱印帳を買って、総本山である久遠寺で一枚目をいただくのも素敵だと思います(一枚目を菩提寺で、という作法? もあるようですが、気になる場合は一枚目をあけて二枚目から書いていただけば良いと思います)。
身延山の御朱印は他にもたくさん!
今回は身延山の中でも、もっともメジャーな場所を紹介させて頂きました。この久遠寺、御廟所、奥之院思親閣では御朱印を毎日受け付けられていますので、初めてお参りに来られた方はこの3カ所を回ってみるのがおススメです。
また何か行事や大きな法要があるときに参拝すると、「○○参拝之砌」などと書いてもらえることもあります。なのでもしタイミングが合うようでしたら、こうした時期を見つけてお参りするのも良いかも知れません。
行事の情報は、この『身延山久遠寺ガイド』でもまとめていますので、よろしければご参照ください。
さらに身延山には他にもたくさんのお寺があり、そちらでも御朱印を頂くことができます。この山内寺院の御朱印も、次回以降で改めて特集していきます。
なお、それぞれの箇所では複数のお坊さんが御朱印書きにあたって下さっていますので、その時書いていただけたものを有り難く頂戴する気持ちも忘れないでいたいですね!