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常智院(長野県・善光寺)の宿坊・精進料理【くちコミ付き】

常智院

基本情報

電話  :026-235-4012
ウェブ :常智院
住所  :長野県長野市元善町478
アクセス:善光寺境内にあります。長野駅からバスでおよそ15分、「善光寺大門」バス停下車、徒歩約4分。
駐車場 :申し込めば、善光寺の無料駐車券がもらえます。
時間帯 :チェックイン15時。チェックアウト10時。
収容  :客室11室。最大40名。
【一泊二食】
11000円~
(2名以上)(税別)
9000円~
(10名以上)(税別)

特徴・見所

 善光寺の宿坊です。御本尊は胎蔵、金剛両界二体の大日如来で、大日堂とも呼ばれています。また、門内には東京の旭善講中から奉納された延命地蔵尊が安置され、『お地蔵さまと山野草のお寺』とも呼ばれます。食事は精進料理で、自家製の漬物や季節に合わせた焼物、蒸物などを組み合わせ、およそ12~13品となります。


地図


ほーりー記

 善光寺にお参りした時、宿泊しました。団体だったので部屋は8畳、6畳、8畳、10畳をつなげた形の和室でした。少人数であればこれがふすまで仕切られた形になると思います。テレビや空調があり、タオル、浴衣、歯ブラシ、ハンガーも揃っていました。

 また宿坊内の水道水は全て『活性磁化水プロス・アクティブウォーター』が使用されています。これは飲んでもおいしく、身体の新陳代謝を高め、老廃物の排泄を促したり抗菌作用が強いなど、体の細胞をよみがえらせてくれる大自然の湧き水に近い水とのことです。飲んでみると確かにおいしく感じられました。

 宿坊のご本尊は大日如来で、智拳印を取る金剛界如来と法界定印を取る胎蔵界如来の二体が安置されています。これは仏様の知恵と慈悲の二つの姿を表したものとされ、常智院という宿坊名の由来もここから発せられているそうです。

 またその右側には五穀豊穣や商売繁盛の福徳神でもある大黒天も祀られています。

 夕食は精進料理です。善光寺の宿坊では翌朝にお参りするため、この料理には参拝前に身体を清める意味があります。このため肉や魚は用いませんが、しかしメニューはとても華やかです。定番の胡麻豆腐はできたてでもちもち、宿坊の畑で採れた芋茎の酢の物はさっぱりして新鮮。ごぼうの蒲焼は香ばしく、サツマイモの名月に揚げ天ぷら、ミョウガの酢漬けを天ぷらにしたものなど、名物料理もたくさんありました。

 また、高野豆腐、お麩、カボチャ、椎茸などの煮物、キノコのおろしあげ、山蕗のきゃらぶき、酢の物など、これでもかっていうくらい健康に良さそうな料理が並びます。そして私の一押しは揚げ出し豆腐の生姜餡かけ。生姜の味が優しく、甘くてとろとろでめちゃくちゃ美味しかったです。

 他にも蕎麦は茹でたてで5分以内に召し上がって下さいねと言われたり、ご飯、味噌汁もほっとする美味しさ。最後になしとぶどうがついて、ボリュームも大満足でした。

 ちなみに箸袋には健康長寿の食べ物として「まごわやさしい」という、キーワードが書かれています。「ま=まめ、ご=ごま、わ=ワカメ(海草)、や=野菜、さ=魚、し=シイタケ(きのこ)、い=いも」とのことです。精進料理なので「さ」の魚は入りませんが、料理にはこうした素材が季節ごとにふんだんに使われているのだと思います。

 翌朝は善光寺のお朝事に合わせて、5時45分に玄関に集合。正式な参拝ということで一度宿坊から仁王門へと回ってお参りを始めます。

 途中では常智院の公式案内人の方が善光寺をあれこれとガイドして下さいましたが、参道沿いに建っている松屋旅館の位置に昔は善光寺のお堂があったこと。そしてその位置からは釈迦堂と対面しており、お釈迦様と阿弥陀様が向かい合う形になっていたこと。小林一茶はいつも威徳院に泊まっていたこと。仁王門の仁王様は通常とは左右逆の配置で冬至の日には朝日が阿行の顔を照らし、夕日が吽行の顔を照らすことなどを教えて頂きました。

 また山号の「定額山」は、昔は善光寺には国が絶対にお金を納めなければいけないというところから、この名前が付いたとのことです。この山号の由来は別の場所ではほかの話も聞いたりしましたのでいろいろな説があるようですが、善光寺への信仰の大きさが感じられるお話です。他にも阿弥陀様の本願で一番重要な十八番にちなみ、長野駅は善光寺から18町先に作られたなど、楽しい話が満載でした。

 善光寺でのお朝事(朝のお勤め)は、お数珠頂戴から始まります。これは善光寺の住職に当たる大勧進の貫主様や大本願の上人様が本堂へと向かう途中に参拝者の頭を数珠でなでる行事で、宿坊に泊まった人はちょうどお数珠頂戴に参列できる時間に合わせてお参りの案内をして頂けます。

 この日も大勧進の門前で貫主様が本堂へ向かうのを待っていると、しばらくして本堂で鐘が鳴り、それに呼応するように大勧進でも太鼓が鳴りました。この音はそれぞれの準備状況を伝えるものだそうです。そして貫主様が大勧進を出て、並ぶ人の頭をお数珠で撫でながら本堂へと向かっていきます。私も屈んで手を合わせてながら待っていると、軽くぽんと頭の上に数珠が置かれました。

 そして貫主様が本堂に入り、参拝者も同じく本堂へ入堂してお朝事開始。道内に声明が響き渡り、阿弥陀三尊にご飯が3つ供えられます。お堂の中は薄暗く、厳粛な読経の声が響く空間は心にぴりっと祈りの気持ちが沸き起こります。読経の最後には十念(南無阿弥陀仏を10回唱える)が行われ、その後、事前に宿坊で祈祷をお願いしていた人は、内々陣へと特別に入れて頂きます。私も中に入らせて頂きましたが、目の前に座ったお坊さんに名前と祈願文が読み上げられ、最後に般若心経が唱えられました。

 お朝事が終わると善光寺名物ともいえる戒壇巡りにも案内して頂きました。これは真っ暗な通路を歩き、中にある極楽の錠前にふれて阿弥陀様とのご縁を結ぶ信仰体験で、本堂内内陣の奥に入り口があります。中に入ると一片の光もない暗闇で、怖る怖る足を出し、壁を手で伝いながら歩いていきます。ゆっくり歩いていくと前の人がガチャガチャと錠前にふれた音が聞こえ、私も無事に錠前を触ることができました。

 その後は宿坊に戻り、朝食を頂きます。食事はお参りが無事に済んだ後の精進落としで、ご飯、味噌汁、鮭、煮物、味のり、長芋の千切り、おかのり、宿坊の畑で採れたミョウガの佃煮、りんごジュースが出ました。朝の寒い境内を歩いてきましたので、温かいご飯にほっとした気持ちがします。

 宿坊の方は親切で温かく、部屋の中なども気持ちよく過ごすことができました。料理もおいしいですし、おすすめの宿坊です。


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