特別な作法で願いを届ける京都のお寺・神社リスト
せっかく旅行に出かけるなら定番スポットもよいですが、他では体験できないユニークな場所も楽しみたいものです。そして京都には変わったお参り方法があるお寺や神社がたくさんあります。
そこでここでは特別な作法で神様や仏様にお願い事ができる、京都の寺社をまとめて紹介します。
特別な作法で願いを届ける京都のお寺・神社リスト
下鴨神社の『水みくじ』

下鴨神社には水につけると文字が浮かぶ水みくじがあります。この水につけるおみくじは他の寺社にも時々ありますが、下鴨神社は朱塗りの輪橋(そりはし)などがかかった御手洗池(みたらしいけ)で行えるので、風情があって人気があります。
ちなみにこの御手洗池は葵祭で斎王が手を清める「斎王代御禊の儀」や、夏の土用の丑の日に無病息災を祈って一般の方も池に入れる「足つけ神事」が行われるなど、下鴨神社の中でもとても神聖な場所ですよ。
河合神社の『鏡絵馬』

下鴨神社の中にある河合神社は、とても美しい神様として知られる玉依姫命(たまよりひめのみこと)をご祭神としています。このためお参りすると美人になると云われており、鏡の形をした絵馬に顔を描いて祈願するようになりました。
境内にはこの鏡絵馬のお化粧室があり、ペンや色鉛筆が用意されています。こちらで自由に顔を描き、願いを込めて絵馬掛けに奉納できます。
安井金比羅宮の『縁切り縁結び碑(いし)』

安井金比羅宮は縁切り神社として全国的に有名ですが、もともと主祭神の崇徳天皇は一切を断って国家安泰を祈願されたことから、江戸時代より断ちもの祈願のならわしが続けられて縁切り祈願が生まれました。
境内にある『縁切り縁結び碑』は表から裏にくぐると縁切りが、裏から表にくぐると縁結びのご利益が頂けます。その後に石面に神札を貼って願うと良いそうです。
吉祥院天満宮の『金のくぐり牛』

吉祥院天満宮は学問の神様・菅原道真公が生まれた地として知られています。そして牛はこの神様のお使いとされていますが、境内には体長3m20cmもありお腹に穴があいた金の臥牛が人気です。
こちらは受験を控えた学生や試験などにご利益がありますので、なでたりくぐったりしながら合格祈願を祈られてみてはいかがでしょうか。
地主神社の『恋占いの石』

地主神社は清水寺の奥にあり、有名な清水の舞台を通った先に位置する神社です。その境内には「恋占いの石」があり、片側からもうひとつの石まで目を閉じて歩き、無事たどりつくことができれば恋の願いが叶うと言われています。
ただ日中は人が多くて目を閉じたままで歩くことは難しいため、もしも本当に挑戦したい方は早朝(6~7時くらい)に来てみると良いでしょう。ちなみに一度でたどりつければ恋は早く成就して、二度三度となるとそれだけ遅れるとも云われています。私は成功するのに、6回かかりました。
三室戸寺の『宇賀神』

本山修験宗の別格本山であり、紫陽花の名所としても知られる三室戸寺ですが、本堂に続く参道脇には頭は老翁、体は蛇で蓮に乗る姿をとった宇賀神の像があります。
耳をさわれば福がくる、ひげをなでると健康長寿、しっぽをさすれば金運がつくと云われて、多くの方がお参りされています。
伏見稲荷大社の『おもかる石』

朱色の鳥居が連なる千本鳥居が美しい伏見稲荷大社ですが、その中ほどにある奥社奉拝所には『おもかる石』があります。こちらは持ち上げて予想よりも軽いと感じれば願いが叶い、重いと感じれば一層の努力が必要とされる試し石です。
それなりの重さはありますが、一緒にお参りしていた女性でも持ち上げることはできていたので、頑張ればきっと願いは叶いますよ。
八坂庚申堂の『くくり猿』

こちらには猿の姿を象った『くくり猿』というお守りがあります。猿は欲望の象徴とされ、くくり猿はお猿さんが手足をくくられて動けない姿をあらわしています。欲望を抑えることで願いを叶える。また「猿結び=縁結び」としてのご利益も伝わっています。
カラフルでキュートな色合いが人気ですが、実はこちらにはそんな意味がありますよ。
城南宮の『巫女神楽』

城南宮は「梅」「藤」「菊」の時期に合わせて、巫女神楽が行われます。梅の時期は2月中旬から3月中旬まで毎日、藤の時期は5月のGWと土日、菊の時期は9月の土日といった感じです。また6月下旬から7月上旬には夏越の神楽、7月20日にはお涼み神楽もあります(それぞれ一日2~3回実施。詳細日程は城南宮の公式サイトでご確認ください)。
またそれぞれ終わった後は巫女さんから神楽鈴でお祓いを受け、特別なお守りも授与して頂けます。一年中様々な時期に神楽が見られる珍しい神社なので、ぜひタイミングを合わせてお参りしてみてくださいね。
京都ゑびす神社の『肩を叩くお参り』

京都ゑびす神社は兵庫県の西宮神社、大阪府の今宮戎神社と並んで「日本三大ゑびす」と呼ばれる神社です。商売繁盛のご利益で知られる1月の十日ゑびす大祭は、関西圏のみならず全国各地から多くの方がお参りに来られています。
そしてこちらのゑびす様は高齢で耳が遠いと云われており、拝殿横の壁板を優しくトントンと叩いてお参りに来たことをお知らせすると良いそうです。
美御前社の『美容水』

八坂神社の境内にある美御前社は三柱の女神(宗像三女神)が祀られており、古くから祇園の芸妓や舞妓を始めとして美しくなりたいと願う多くの方がお参りされてきました。
お社の前には美容水が流れており、こちらを肌に少量つけてお祈りすると、身も心も美しくなれると云われています。
御金神社の『金の鳥居』

二条城東側の街中に建つ御金神社は、金属と鉱物の守り神である・金山毘古命(かなやまひこのみこと)をご祭神としています。そして「御金」という社名から、金運のご利益で有名になりました。
入口にある金色の鳥居は京都の老舗金箔会社の技術で、屋外でも色褪せることのない塗料が施されています。こちらをくぐって参拝するだけでも金運がアップしそうです。
瑞光寺の『白龍銭洗弁財天』

深草にある瑞光寺は、応仁の乱で荒廃していた極楽寺薬師堂を江戸時代初期の高僧・元政上人(げんせいしょうにん)が日蓮宗のお寺にして寺名を名付けました。
境内にある白龍銭洗弁財天はザルの中にお金を入れて、龍神の神体の中から出る水で願い事をお祈りしながら洗うと、財運・金銭運・福などの幸運を授かることができますよ。また洗ったお金を入れる専用の浄財袋も用意されています。
若宮八幡宮の『鏡』

平安時代に創建され、毎年7月に行われる陶器祭でも有名な若宮八幡宮の境内には、全身を映すことができる大きな鏡が設置されています。
こちらを覗いて自分自身を振り返り、身も心も美しく保ってお願い事をすれば、いつもより願い事も神様に届きやすくなりそうです。
神護寺の『かわらけ投げ』

京都市の北西部・高雄山の中腹に位置する神護寺には、願望の良い渓谷に向かってかわらけという素焼きのお皿を投げる変わった体験があります。
この「かわらけ投げ」は戦国時代の武将が必勝を祈願して盃を地面に投げつけたことに始まり、神護寺では厄除けを祈って行われるようになりました。フリスビーのような要領で投げるのがコツですが、バランスが悪いとすぐに落ちてしまったりして難しく、その分だけ遠くに飛んだ時は気分爽快になります。
清水寺の『音羽の瀧』

清水寺で有名な本堂の舞台から下に降りると、三筋に分かれて落ちる音羽の瀧があります。清水寺という寺名の由来でもありますが、こちらは無料で汲んで飲むことができます。
ちなみに正面から見て右は「延命長寿」、真ん中は「恋愛成就」、左は「学業成就」のご利益があります。人気があって混雑していることも多いので、お願い事を先に考えてから並ぶ方がよいかもしれません。

