心のフタの開き方(悟東あすか)
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真言宗の尼僧であり漫画家でもある、悟東あすかさんのご著書です。しかし今回の本は漫画よりも文章主体になっています。
そしてテーマは「不安を消す方法」です。日常の些細なことから、お金、人間関係、仕事、健康など、生きている限り付きまとう不安にどう対処していくかがこの本には書かれています。
そもそも不安とは何か。それは自分や家族などが今の状況を維持できなくなること、ひいては命が危険にさらされることへの拒絶感だと説明されています。この不安は自分を守る行動を起こす動機になるため悪いものではありませんが、大きくなりすぎると様々な問題が生まれます。
そこで自分にできることをやったら、あとは神様や仏様におまかせすることが大切です。ですがこのおまかせすることが簡単ではないので、その方法論が語られていました。
個人的には結果もまかせるというところを読んで、心が軽くなった気がします。やるだけやっても上手くいかないと、どうしても落ち込みがちです。ですが不本意に見える結果でもあっても、人間よりもはるかに大きな視点ではベストなものだと信じられれば、心は平静に保てます。もちろんそんな簡単にはなかなかできないことでしょうが、失敗を失敗以外の視点でとらえられることは、人生に大きな引き出しを作ってくれると感じました。
まあ、このようにちょっと堅苦しい感想ですが、本の内容は悟東さんと(なぜか関西弁の)不動明王がコミカルに会話しながら進んでいくので、肩の力を抜いて読むことができます。そして合間合間に漫画も挿入されているので、さらにほっと一息つけます。
そんなわけで不安や心配事に振り回されがちな方は、神様仏様におまかせするための「心のフタの開き方」を日常の中に取り入れてみてはいかがでしょうか? きっと少し穏やかな気持ちになることができますよ。