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セロトニン欠乏脳(有田 秀穂)

 セロトニン欠乏脳 キレる脳・鬱の脳をきたえ直す

 有田 秀穂 著

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 快のドパミン、不快のノルアドレナリンに対し、この2つを抑制する働きを持つものに、セロトニン神経があります。セロトニン神経は平常心をもたらす神経で、不安にもならず舞い上がりもせず、中庸な状態を保つ心のコントローラーの役割を果たします。

 しかし今、このセロトニン神経の弱体化が問題となっています。快・不快のバランスのほころびは、現在深刻な社会問題となってきているうつ病や切れる子供と密接な関わりがあります。

 一昔前であれば通常の社会生活を送っていれば問題のなかったセロトニン神経。しかしゲーム漬けの子供達や昼夜逆転の大人達、過大なストレスの増加など、セロトニン神経を弱らせる要素は、現代社会に根深く蔓延しています。

 本書はセロトニン神経研究の第一人者が書いた、実践的な神経活用法です。セロトニン神経にはリズム運動により活性化されるという特徴があり、特に座禅の呼吸法はその中でも最良なものの一つと説かれています。本書を読み解けば座禅がどのように身体に影響するか、効果的に作用されるためにはどのような意識が必要か、それがあなたにも分かるでしょう。

 セロトニン神経の研究はまだまだ発展途上です。正直本書には仮説の部分がないとは言えません。しかし研究者でない私達は科学的なプロセスの解明よりも、経験則であろうと実践とそこから得られる結果が大切です。

 座禅の癒しを科学の目からも見つめ直す。細かく定められた座禅のルールにも、実は先人が体感したが故の効率性があります。それが科学の目により明らかになるのも本書の特徴です。

 あなたの座禅も科学の根拠と裏付けを。それを知れば、きっと座禅が今より一歩、さらに楽しくなることでしょう。



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