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日本トンデモ祭―珍祭・奇祭きてれつガイド (杉岡 幸徳)

 日本トンデモ祭―珍祭・奇祭きてれつガイド

 杉岡 幸徳 著

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 日本には数にして三十万を越える祭りがあると言われています。これは単純に計算しても、一日に820件以上の祭りが行われているということです。

 これだけの数があれば、中には私達の常識を越えたお祭りが存在してもおかしくはありません。そんなアウトサイダーなお祭りを厳選して集めたのがこの本です。

 本書では奇祭を系統別に、「性」「笑」「暴」「変」「獣」の五つに章立てています。そこに並ぶはまさに常識外のオンパレード! 神様達が卑猥なラブシーンを演じたり、選ばれたたった一人の神男を、一万人を越えるふんどし男が追い回したり、幽霊や乞食を祀るお祭りがあったり、女性をひひの生け贄にしたり……。まさにありとあらゆる意味不明が狂ったように続きます。

 しかしこの本を読んでいると、観光客向けに整えられたお祭りなどより、よほどこうした奇祭の方が、祭り本来の原形を保った大切な存在に思えてくるから不思議でなりません。その底抜けの明るさ、エネルギー、神秘性、そしてばかばかしさ。どれを取っても普通のお祭りとは一線を画しています。

 私もこのきてれつガイドで紹介されているお祭りの中では、神奈川県の金山神社で行われている『かなまら祭り』に出かけたことがあります。元は江戸時代の飯盛り女の願掛けに端を発するお祭りですが、今ではピンクの巨大な男根神輿(エリザベス神輿)をニューハーフのお姉さん(?)たちが担いで街を練り歩く、すさまじい光景となっていました(実はこのお祭り、海外では京都の祇園祭などよりはるかに知名度があったりします。冗談抜きで)。

 天をずんずんと突く男根神輿は、なんだか悩みなど全て忘れさせてくれそうな破壊力です。トンデモ祭にはそんなある種の狂気と恍惚感が漂っています。

 お祭りの光と影はここにあり! 読んだだけでも他人に自慢できるお祭り満載! 変わったものに対して好奇心が黙っていないあなたは、ぜひこの本を買って下さい。



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