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暗いからこそ万灯が美しい 人のあたたかさを感じる身延山の御会式

身延山の御会式

皆さまこんにちは。身延在住のゆる身延です。今日は身延山の御会式についてお伝えします。

御会式とは日蓮聖人が亡くなられた日(10月13日)にあわせて行われる法要の事で、法要の他にも日蓮聖人の命日の前日(お逮夜)などに万灯行列を行います。

御会式といいますと、日蓮聖人が亡くなられた東京都大田区の池上本門寺で毎年10月12日に行われている万灯行列が有名です。池上では縁日なども出て、当日の参道は人で埋め尽くされるほどです。

一方、身延山の御会式法要は毎年10月11~13日にかけて、万灯行列は近年10月の第一土曜日に行われるようになり、万灯の方々、お参りに来られる方々にも参加しやすくなっています。

そもそも万灯とはたくさんの灯火を意味し、木の枠に紙を張って中から灯りをともしたもの。それぞれの「講」といわれる団体ごとに趣向を凝らしたものが作られています。

■御会式の万灯
身延山の御会式万灯

万灯から垂れ下がる花は、日蓮聖人が亡くなられた時に咲いていた御会式桜を表しているといわれ、万灯が動くたびに明るく灯された花飾りがふわふわと揺れる様はとても綺麗です。

私も池上の御会式には何度かお参りに行きましたが、色とりどりの万灯、たくさんの出店、参道には溢れるような参拝客の活気。縁日の賑わいぶりを見ても、単に「お祭り」として多くの方々が足を運ばれるのがわかるものです。

また、日蓮聖人が亡くなられたのは池上であり、池上でお逮夜に行われる御会式は、とても意味深いものでもあります。けれど、私は身延の御会式を初めて来たとき、心動かされたのを覚えています。

身延山のお会式の魅力とは

身延山の夜はとても暗いです。普段は夜ともなれば門前町が少し明るいくらいで、あとは街灯がぽつりぽつりと灯っている以外は、山に吸い込まれそうな暗闇です。

それだけに宿坊などの窓から見える星空の美しさはひとしおですが、万灯の灯りもまた然りです。門前町のお店以外に屋台が出ることもなく、身延山の狭い参道をひしめき合うように練り歩いていく万灯講、纏の方々の熱気が直に伝わってきます。

■纏の方々の熱気
身延山の纏の方々の熱気

見物の方々も宿坊や旅館の浴衣のままだったり、皆さん気取らずに門前町で万灯を眺めています。お店の前には椅子を置いて下さっているところもあり、初めて会った人同士でも話をしながら、皆さんゆったりと万灯を楽しんでいます。

身延の御会式には賑やかさはありますが、都会のような喧噪はなく、そこには人のあたたかさがあります。昔ながらの御会式の万灯行列はこのようなものだったのではないかと感じます。

門前町の練り歩きが終わると、万灯講の方々は久遠寺境内へと移動し、全ての万灯が集まった時点で、久遠寺の本堂の前で日蓮聖人に対して万灯奉納を行います。

■身延山久遠寺での万灯奉納
身延山久遠寺での万灯奉納

久遠寺の境内は門前町よりもさらに暗いので、ここでの万灯の美しさはまた違ったものがあり、私の好きな瞬間でもあります。

また、御会式というと万灯行列に注目が集まりがちですが、本来は日蓮聖人のご命日の法要になりますので、身延山では毎年11日から13日にかけて、久遠寺で10時から読誦会、13時から大法要が行われます。

特に日蓮聖人のご命日の前日には18時からお逮夜法要、19時頃からは通夜説教と言われるものがあり、幾人もの僧侶や見習いの学生僧が交代で夜通し日蓮聖人の御生涯について語られます。

通夜説教はさすがに一晩中参加される方は少ないですが、深夜の祖師堂に入ることが出来る数少ない機会で独特の雰囲気があるため、夜に強い方は是非一度は参加してみていただきたいと思います。

活気に溢れ、縁日の楽しみもある池上の御会式も良いですが、シンプルに万灯行列を楽しみ、心静かにお参りされたい方に身延山の御会式はおすすめです。

そして、どちらのお寺にしてもそうですが、法要に参加される際は、立ったまま「見物」されるのではなく、椅子でも良いので、一旦座って手をあわせていただけると気持ちが伝わるかと思います。


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ライター紹介 ライター一覧

ゆる身延

ゆる身延

Facebookページ「ゆる身延」主宰。横浜出身、身延町在住。身内の供養の為に2000年頃より久遠寺に通い始め、不思議な仏縁を得て身延の僧侶と結婚。趣味で行なっていた史跡探訪等の知識を活かし、身延山の情報発信やコラムの執筆などを行なっている。

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