国宝に指定されている富貴寺大堂に隣接した旅館です。予約により富貴寺での座禅（500円）や写経体験（1000円）も行うことができます。またお風呂は温泉で、カルシウム、ナトリウム、炭酸水素温泉で、鉄分が多いため少し濁っています。

　毎週月曜日の13時〜14時30分までと、15時～16時までヨガクラスが開かれています。詳しくはWEBにてご案内されています。締め付けない、楽な服装でお越し下さい、とのことです。

　富貴寺大堂（本堂）から、歩いてすぐのところにあります。こちらは私の活動を新聞社に取材頂いた時に伺ったため、宿泊はできませんでしたが、お昼に食事をさせて頂きました（なお、現在は食事は宿泊者のみ提供とのことです）。

　訪れたのは6月中旬で、春の新蕎麦の時期でした。メニューは手打ちそば、おからコロッケ、煮物（カボチャ・ニンジン・さやえんどう・お麩・タケノコ）、胡麻豆腐、おから、酢の物、オレンジ、ご飯、漬物です。

　豊後高田産のそば粉を使用した手打ちそばは、つるっとしたのど越しです。わさびとしょうゆで頂く胡麻豆腐はもちもちと弾力があり、シャキシャキと新鮮なタケノコやほっこりと甘いおからコロッケなど、一品一品がとっても個性豊かです。口に運ぶごとに楽しくなるランチでした。

　またこちらの宿は温泉もあります。時間がなくて入ることができなかったので成分表だけ見ましたが、炭酸水素塩泉で、神経痛や筋肉痛、関節痛や冷え性、疲労回復、きりきず、やけど、慢性皮膚病などに効くとのことでした。

　なお、富貴寺大堂は国宝に指定されていますが、こちらもガイドの方にご説明して頂きました。

　そもそもこのお寺は平安時代後期に建てられ、平家の影響力が強かったために源氏の世になると衰退してきたり、文化財として指定される前は地元の方の集会所となっていたり、戦時中は近くに爆弾が落ちてきたりと、激動の歴史があったようです。

　しかしそれでも現代まで残り続け、その歴史は外観や内部に見ることができます。中心には阿弥陀如来坐像（重文）が安置されていますが、こちらは藤原時代末期の作と推定されています。また壁には薄く消えかかっていますが、四方の浄土を現した絵が描かれ、往時のきらびやかさを物語っているようです。

　旅庵ふきのとうに宿泊すると、こちらで座禅や写経も体験できるそうなので、いつかぜひまた訪れて、泊まってみたいところです。