覚林坊(山梨県 身延山)の宿坊【くちコミ付き】
覚林坊
電話 :0556-62-0014 ウェブ :覚林坊 予約 :じゃらんで予約 住所 :山梨県南巨摩郡身延町身延3510 アクセス:JR身延線「身延駅」から、山梨交通の路線バス身延山行き「身延山」下車、徒歩5分 駐車場 :あり 時間帯 :チェックイン13~17時。チェックアウト10時。 収容 :客室20室。最大150名。 |
【一泊二食】 8000円~(税別) 【湯葉御】 |
身延山にある宿坊です。食事は身延町名産のゆばを使った「ゆば御膳」です。これは宿泊者だけでなく、昼食に頂くことも出来ます。また夢窓国師作の庭園(見延町文化財)があります。
身延山の宿坊・覚林坊に宿泊しました。こちらは身延山の商店街から途中で角を曲がった先にある宿坊で、入り口前に名前が書かれた石柱があるのですぐにわかると思います。
こちらの女将さんは長い間精進料理の研究を重ね、様々な料理を考案したり、賞を受賞されています。まただんだん活気がなくなっていく身延山に危機意識を覚え、地域の活性化にも積極的です。その活動は総務省の「ふるさとづくり大賞」で奨励賞を受賞するなど、大きな評価を受けています。
覚林坊にチェックインして客室に案内して頂くと、廊下に掛けられた着物が目につきました。色とりどりに飾られた光景は華やかですし、海外の方にも人気が高いそうです。
■宿坊の廊下
そしてお部屋に通されましたが、私は8畳の和室が二つつながった客室になっていました。
■宿坊の客室
室内にはテレビや空調、金庫があり、Wi-Fiも完備されています。また仏教やお経の本、山梨に伝わるボードゲームも置かれていました。さらに10月下旬で肌寒い季節だったこともあり、こたつも用意されていました。こちらは暖かくぬくぬくで、お茶を頂きながらほっと一息つけます。
そしてアメニティはタオル、バスタオル、歯ブラシがあります。浴衣はサイズ別に廊下に並んでいて、自由に持っていくことができました。
湯葉がたっぷり! 覚林坊の精進料理
覚林坊で楽しみなのは、やはり食事です。夕食は18時からで、夢窓国師が作庭した庭園に面した部屋で頂きます。この夢窓国師(夢窓疎石)、鎌倉時代から室町時代頃のお坊さんで、日本の庭園世界ではとんでもないビッグネームです。そんな方の庭を見ながら食事を頂けるというだけでも、ぜいたくな気持ちになれます。
そして部屋は和室ですがテーブル席のため、正座の苦手な方なども安心です。クラシックや日本の音楽がゆったりと流れていて、これもまた穏やかな時間を演出してくれます。
■絶品の精進料理!
私が宿泊した時のメニューは、トマト豆乳鍋、あけぼの大豆の納豆、季節の白合え、湯葉刺身、クリームチーズの三色盛り合わせ、もずく、さつまいもと黒豆の甘煮、蒸し物(道明寺)、揚げ物、仁多米の十六穀米ごはん、ゆばのお吸物、漬け物、豆乳ソフトでした。
トマト豆乳鍋はトマトをまるごと鍋に入れたインパクトある料理ですが、トマトの中には豆腐が入っていて、酸味が柔らかく味わえます。またコーンの粒々がアクセントになっていました。
蒸し物の道明寺は身延山の名物でもある桜がイメージされていて、薄いピンク色をしています。ほっとする温かさで餡が絡み、味付けも優しい甘さでした。
さらに身延山と言えば湯葉が有名ですが、覚林坊でも様々なメニューに取り入れられて力が入っています。湯葉刺身はわさびと醤油麹を乗せ、見た目にも上品です。また豆乳鍋の中や道明寺の下に敷かれているなど、要所要所に登場していました。
そして精進料理の定番、胡麻豆腐は自家製とのこと。もっちりとした口ざわりがお寺での食事を感じさせてくれます。また精進天ぷらはししとう、山芋の磯辺揚げ、あけぼの納豆の香味揚げ、舞茸、胡麻豆腐とバラエティー豊富です。
また忘れてはならない覚林坊のイチオシメニューは、あけぼの大豆の納豆です。あけぼの大豆は通常の大豆より2倍もの重さがある大粒なことが特徴です。標高300~700mで昼夜の寒暖差が大きく、霧が多く発生する身延町曙地区採取した種子が使用され、希少性から幻の大豆とも呼ばれています。
覚林坊ではもともと自家製でお客さんにはたまに出していたものが、人気が出て多くの方から「あけぼの大豆の納豆は?」と聞かれるようになったため、一年通して作れるように研究してメニューに加えたとのことでした。
その味はやはり大粒だけあって、かみごたえがあります。また納豆と言ってもそれほど臭みはなく、ほくほくとした味です。このあけぼの大豆も地域の名物として盛り上げようと、女将さんが各地でアピールしたり、地域の方と協力しているとのことでした。
■豆乳アイスと地元フルーツのコンフィチュール
そんなこんなで一品一品ゆっくり味わい、お腹もいっぱいになってくると、最後に出てきたのが豆乳アイスです。こちらもまた女将さんの地域愛と無駄を出さない精進料理の精神に溢れたデザートです。
豆乳アイスは甘みが少なく、かなりあっさりした味ですが、そこにフルーツソースをかけて頂きます。このソースはキウイい、いちじく、プラムのコンフィチュールで、地元で販売には適さない廃棄食材を活用して作られているそうです。ただもちろん、果物の甘さは濃厚ですし、豆乳アイスにかけると美味しさが倍増します。最後の締めに一口ずつ様々な味が楽しめ、別腹まで満たすことができました。
なお、別途の注文になりますが、アルコールも多数用意されています。山梨と言えば甲州ワインも惹かれますが、私はせっかくなのでこの覚林坊オリジナルの『寺(じ)ビール』を頂くことにしました。
■覚林坊のオリジナル『寺(じ)ビール』
台形のグラスに泡の浮かんたビールは、山梨と言えば忘れてはならない富士山のような見た目です。ほんのり甘い飲み口で、料理をさらに楽しむお供になりました。
ブドウの産地、山梨ならではのワイン風呂
■ブドウ色に染まったワイン風呂
覚林坊のお風呂はチェックイン時に時間を区切って予約する、貸し切り形式になっていました(多分、コロナ対応と思います)。お風呂はなんと、ワイン風呂です。ぶどう色のお湯を見ると、それだけで何か贅沢な気持ちになります。
広い湯船に浸かりながら、手足を伸ばして日々の疲れを落とす時間。これこそ旅の醍醐味ですね。ちなみにシャンプーやボディーソープは置いてありますし、ドライヤーもありました。
身延山久遠寺での早朝のお勤め
身延山は日蓮宗の総本山・久遠寺を中心とした街です。そして毎朝(4~9月は5時30分、10~3月は6時から)本堂でお勤めが行われており、誰でも自由にお参りすることができます。
久遠寺は三門から入ると、ものすごく急な石段(ぼだいてい)がありますが、覚林坊から行く場合はそちらまで回るより宿坊を出てそのままくねくね坂を登り、甘露門側から境内に入るとかなりの近道になります。
朝のお勤めは全国から久遠寺に来られているお坊さんが、30人から50人以上も入堂して一斉にお経を唱えるものすごく迫力ある法要です。本堂でのお勤めが終わると隣の祖師堂でもお勤めが始まり、最後にお坊さんが法話をしてくれます。全部参加すると一時間半くらいかかるので、戻ると8時くらいになります。
朝食もやはり出てくるあけぼの大豆
■健康的な和朝食
覚林坊は朝食もおいしかったです。私が宿泊したときのメニューは、ご飯、おみそ汁、あけぼの大豆の納豆、卵焼き、ひじき、がんもどき、煮豆、かまぼこ、粕漬け、きゃらぶき、漬け物でした。ほっと落ち着く旅館の朝ごはんという感じですが、朝早くからお勤めに出かけていると、既にお腹もすいてきています。
夕食で頂いたあけぼの大豆が、もう一度出てくるのもうれしいですね。そして前日の夕食時に見た日が暮れた後とは異なり、日の光に照らされた緑豊かな庭園もまた、新鮮な気持ちにさせてくれます。早起きして、健康的な朝食を頂き、何かとても清々しい一日の始まりでした。
覚林坊では、他にもいろいろな体験ができます
ちなみに今回は時間も足りなくて体験できませんでしたが(女将さんと宿坊活性化についてもいろいろ話していたりしたので)、覚林坊では写経や着物体験も用意されています。
境内には桜テラスがあり、こちらでゆっくり時間を過ごすことも可能です。桜テラスは下にあるオープニングパーティーのレポートをご覧ください。
その他、宿坊の奥には目の病にご利益がある日朝堂があり、お参りすることができます。
また宿坊からはちょっと離れていますが、身延山の総門方向へ向かう途中に、『迎賓館えびす屋』があります。こちらは覚林坊が新たに作った宿泊施設で、内部を見学させて頂きましたが、古民家を改装して地元のアート作品をそこここに並べた一棟貸しのラグジュアリーな宿でした。
■農カフェZENCHOの自家製チーズケーキとコーヒー
さらにこちらに併設されている農カフェZENCHOで一休みしましたが、女将さん手仕込みの自家製チーズケーキとコーヒーは絶品でしたよ。宿坊に泊まられた方も、身延山に日帰りでお参りに来られた方もおすすめです。
宿坊の奥さんが知り合いのため、挨拶に立ち寄った時に『おてらんち』で出されるスィーツをごちそうになりました。
アイスにイチゴなどのジャムを自分でたっぷりかける形式で、スプーンを口に運ぶたびに幸せ気分にひたれます。
そして鎌倉時代末から室町時代にかけてのお坊さんであり、世界遺産にも登録されている京都の西芳寺や天龍寺の庭園などを造った日本庭園の巨匠・夢窓国師の庭園も目の前に広がっていました。
コーヒーも頂きながら、ゆったりとした時間を過ごしてしまいました。
境内に桜寺栖(テラス)というコミュニティスペースが誕生し、そのオープニングパーティの招待状を頂いたので出席させて頂きました。こちらはクラウドファンディングで資金の一部を賄ったことでも話題になっています。
オープニングパーティは私をご招待くださった、覚林坊の大黒(お寺の奥さん)・樋口純子さんのご挨拶から始まりました。
続いてお琴の演奏やソプラノ歌手の「さくらさくら」、お祝いの能も舞われるなど、盛りだくさん! さらに日蓮宗のお寺でお会式などによく登場する纏(まとい)が披露されたり、お坊さんバンドの演奏などもありました。
そして肝心のテラスですが、入り口はこんな感じです。
階段を登ると、このようになっています。
この写真はオープニングパーティの時なのでひときわ賑やかですが、宿坊に泊まられたときなど、こちらでまったり過ごしたり、お酒を飲むのも楽しそうです。
12月3日に、山梨県の身延にある覚林坊さんに行って参りました。女性一人の宿泊ということで、他の宿坊からは断わられたのですが、こちらの宿坊では、快く泊めていただきました。(宿泊客の少ないシーズンだったからかもしれません)
とにかく、宿の方がとても親切で、お料理がおいしいのです。聞けば、昨年「ゆば料理コンテスト」でグランプリを受賞されたそうで、食べきれないほどの手のこんだお料理を、私一人のために作って下さいました。(申し訳ないことに、この日の宿泊客は私だけだったのです)
また、ここの宿坊だけでもらえる眼病守護のお札を頂いたり、日朝水という目薬を買うこともできました。目にいいお茶も売ってましたよ。お部屋もきれいで、ふかふかのお布団に寝かせていただきました。エアコンもありましたよ。(テレビは料金制)
おつとめは、少し離れた場所である「久遠寺」という所で行われたのですが、参加するお坊さんが多くて、すごい迫力でした。時間は、朝6時から7時半くらいまでありました。寒かったけど、一部電気カーペットが敷いてありました。
先日山梨方面へ旅行に行ったんですが、宿坊研究会のHPで記事を見て、気になっていた身延山の覚林坊さんに泊まって来ました。
ここはゆば料理コンテストで優勝した事があるそうで、料理の味が良い! 8000円と1万円の料金設定があり、どちらにするかは電話予約時に確認されました。どうやら料理のボリュームに差があるそうですが、8000円でも夕食朝食しっかり量があって、満足出来ました。
お部屋はふすまで仕切られた和室で、時折他の部屋からの話し声が聞こえて来ますが、夜9時以降は皆さん小声で話していらっしゃるのか、とても静かに過ごせました。部屋にテレビはあるんですが、見る気にはならなかったですね。普段の生活ではなかなか作れない静寂の中にいられるわけですから。
翌朝は早起きして久遠寺で行われているお勤めにも参加して来ました。修行僧と本山の僧侶150名が一斉にお題目を唱えている姿は迫力があります。
11月19日に連れ合いと1泊しました。うちのお寺が日蓮宗で、以前からお参りしたいと思っていたのですが、やっと今回お参りさせて頂く流れとなりました。1泊するにあたり、ネットで探しました。宿房体験は初めてでしたが、構えなしに泊まれそうに感じたので、覚林房さんを選びました。
お昼頃着いたのですが、東谷の静かなお山のなかの覚林房さんの佇まいには、ほっとするものがありました。快く車をおかせて頂き、みごとな紅葉のなかでの久遠寺を心行くまでお参りいたしました。
ところが宿に戻ってからの夕食が、この旅のメインイベントだったのです。1万円コースでお願いしたのですが、誕生日とクリスマス、お正月が一緒に来たような~。美しい器に色鮮やかなお料理が次から次へと運ばれ、ゆばと季節の食材を絶妙な技で仕上げたお料理は、正に食の芸術。いが栗、銀杏、紅葉を型どった揚げ物など、眼で楽しみ、味で感嘆し、全種類を頂き終えた時には幸福感で満たされていました。
お姑さんとお嫁さんのお料理研究の成果とお聞きしましたが、何か今までの様々な苦労に対して、日蓮様の『ご苦労でしたね』とのお声が響いてくるような気さえいたしました。
次の朝は久遠寺のお勤めに参加し、内側も清められエネルギーに満たされました。仕事での眼の疲れが気になっていた折、覚林房さんで販売している目薬もたくさん購入し、日常の生活に戻る大きな力をこの1泊の旅で頂きました。
旅の写真が出来上がり、連れ合いと「いい旅だったね」と思い返しております。その感謝の思いをこめて、このメールを送ります。
あなたの寺社体験談を大募集!
「人生を変える寺社巡り」を推進する宿坊研究会では、少しでも多くの方にお寺や神社に足を運んで頂くため、宿坊や座禅・写経・精進料理などの体験レポートを募集しています。お知らせ頂いた内容は、宿坊研究会にて紹介させて頂きますので、よろしければメールフォームよりご投稿ください。山梨県近郊の寺社体験一覧
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