僧侶であり、明治時代を代表する書家のひとり、北方心泉（しんせん）創立寺院の宿坊です。

　朝のお勤め（無料）、書のアートワークショップ（無料・有料版あり）、マインドフルネス（瞑想）セッション（有料）、仏教体験・お抹茶お菓子付（有料）などが体験できます。

　宿坊心泉は法句寺というお寺の境内に入って右側にある建物です。もともとお寺の方が住んでいた庫裏を改装したとのことですが、とてもきれいな空間でした。

宿坊心泉の設備

　玄関から中に入ると、まず最初にキッチンカウンターがついたリビングがあります。食器類や冷蔵庫、コーヒーメーカーなど、自由に使うことができます。こちらの部屋にはソファーとテレビもあり、団体で宿泊したときは集まってくつろぐこともできそうです。

■リビング

　そして客室は３つありますが、私は一番奥のベッドが３つ並んだお部屋を使わせて頂きました。

　室内にはトイレとシャワーがありました。空調やWi-Fiも用意されています。またお風呂は別に備わっており、一般的な家庭風呂ですが、お湯を張って自由に入ることができました。

■宿坊心泉の客室

　チェックインしてからは基本的に自由なので室内でのんびりしたり、リビングでお茶しながらゆっくり過ごしてもよいでしょう。なお、食事は持ち込んでもよいですし、10分も歩けばコンビニや食事処があるので、ふらっと散歩しながらでかけるのも良いと思います。

書のワークショップ

　そして、翌朝。書のワークショップも体験しました。宿坊心泉の『心泉』は法句寺を建立したお坊さんであり明治時代を代表する書家でもある、北方心泉の名前から付けられています。

　その北方心泉ですが、篆字（てんじ）の作品を多数残しており、このワークショップでは副住職に教わりながらなぞり書きしました。

■書のワークショップ

　その方法も少し独特で、まずはお手本の上に半紙を敷いて、その上から水だけつけた筆で文字をなぞります。その後、今度は墨汁を浸した筆を紙に乗せますが、水で濡れた部分を墨が覆うように広がり、文字になります。

　この体験は子どもや海外の方には大人気とのことですが、好きな文字を選んだりアートのように眺めたりして、とても楽しかったです。

　終わった後は手作りのお菓子とお茶を頂き、お話ししながら楽しく過ごすことができました。

　そしてチェックアウト後ですが、すぐそばには玉泉園という庭園や、金沢の名所・兼六園がありますし、北方心泉の資料が展示されている『金沢ふるさと偉人館』も徒歩圏内です。

　私は一人で宿泊しましたが、一棟貸しで複数人で泊まると便利なレイアウトになっています。観光にはとても便利な場所なので、小グループで金沢旅行を楽しもうという方にはおすすめの宿坊です。