元禄14年（1701）建立の光明堂（重要文化財）には、縁結びにご利益ありと言われる愛染明王が奉安されています。この仏様は人間の愛欲を司り、六本の腕に密教法具や弓を持ち、全身が燃えるように赤い色をしています。まさに縁結びの仏様に相応しく、恋を一直線に叶えてくれそうな力があります。

　また成田山の本尊の不動明王の前で執り行われる御宝前結婚式も受け付けられており、多くの方が新たな人生をスタートさせています。初穂料は30万円です。

　成田山新勝寺に入り、本堂の横を通り過ぎて奥に入ると、入母屋造りのどっしりとした光明堂があります。

　こちらは成田山の旧本堂で江戸時代中期の貴重な建築物ですが、入り口には「縁結び・恋愛成就のほとけさま」とあり、「ご自由にお上がりのうえお参りください」と書かれていました。

　なので上がってみると、内部の右側に愛染明王が奉られています。薄暗いお堂に力強く真っ赤な姿で浮かび上がるようで、対面していると恋をかなえるための気迫が伝わってきそうでした。隣にいた女性の方も「これは一生懸命にお願いしないと」と言いながら、真剣にお祈りしていました。

　また、愛染明王の縁結び絵馬もあり、すぐ横の絵馬描けにはぎっしりと絵馬がかけられていました。その人気のほどがうかがい知れます。

　成田駅からの参道には多くのお店が並び、さすがに毎年初詣の時期には参拝者数で常に上位に挙がるだけあって、お参りするのにも様々な楽しさがあります。おせんべいなど食べ歩きながら、気楽な気持ちでお参りすると良いことがありそうなお寺でした。