高野山を歩く
高野山を歩く
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今までありそうでなかった高野山の本。本書はその高野山の魅力が丸ごと一冊、詰め込まれています。
まずは高野への巡礼道。昔から高野山へ登るためには高野七口と呼ばれる七つの道があり、現在でも歴史を感じる古道やハイキングコースとして、これらの道を歩くことが出来ます。第一章ではこれらの道を一本一本、地図や見所案内、モデルプランから実際に歩いた体験ルポなど充実の内容で紹介しています。
特に現代の高野山は、ケーブルカーを使えば、あっという間に山上まで登れてしまいます。しかし高野山は自分の足で歩いてこそ意義のある信仰の山であり、また本書を読むとそれだけで歩きたくなる、深い魅力にも満ちています。
読み物としても楽しく、高野七口についてこれだけ詳しい情報も他ではあまり見つからないので、実に貴重な情報と言えるでしょう。
二章では高野山上を歩くと称し、高野山の入り口『大門』から高野山の中心『壇上伽藍』と『金剛峯寺』、そしてその数20万とも言われる墓石群が弘法大師の御廟へと続く『奥の院』について、地図や見所、モデルプランをたっぷりと紹介しています。
さらには周囲の女人道や山内の多くの子院、宝物殿や宿坊案内など、まさに高野山を楽しめるだけ楽しみつくすといった感じで、細かく丁寧な情報を掲載しています。
そして第三章では大阪に残る高野みち。昔の旅人が高野山を目指したルートの紹介で、さすがにここまでくると昔ながらの道というわけにはいきません。しかしそれでも街の中にふっと残る街道の足跡探しなど、気軽に楽しめるコースを紹介しています。
さらには合間のコラムやお土産紹介、近隣の温泉情報、歴史や巡礼案内など、様々な角度からも高野山を楽しめるように構成され、ふんだんに使われた写真も一枚一枚が旅情を誘います。
何度でも歩ける高野山。まさしく高野山を味わいつくすために用意された、実践的なガイドブックです。あなたも高野山を訪れる前に、本書に目を通してみてはいかがでしょうか。きっと実際の旅行が、100倍も楽しくなること間違いなしです。