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七宝滝寺(大阪府泉佐野市)の宿坊・滝行【くちコミ付き】

七宝滝寺

基本情報

電話  :072-459-7219(宿坊白雲閣)・072-459-7101(滝修行) 電話受付8時から16時
ウェブ :七宝滝寺
住所  :大阪府泉佐野市大木8
アクセス:・南海線「泉佐野駅」から、南海バス犬鳴山行き「終点」下車、徒歩
     ・JR「日根野駅」から、南海バス犬鳴山行き「終点」下車、徒歩
駐車場 :50台駐車可能
時間帯 :チェックイン15時。チェックアウト10時。
収容  :150名
【宿坊】(白雲閣)
素泊まり3000円~
(人数や食事により料金が変わります)
※行者のための宿泊施設
【滝行】

特徴・見所

 修験道の聖地、犬鳴山七宝滝寺の宿坊『白雲閣』があります。七宝滝寺では様々な修験の行事が行われており、一般の人も参加することが出来ます。また修験道会館では修験道に関する多くの資料が展示されています。

 入滝を希望される方は本堂受付にてその旨を伝えると、脱衣室の鍵を貸して頂けます。七宝滝寺の行者と一緒の入滝修行を希望される方は、前もって連絡して下さいとのことです。また毎月第二日曜日には入滝会が行なわれています。


地図


体験者の声

 大阪の七宝滝寺のお滝行にいきました。

 近畿寺社巡りの旅に出ていたら、とある宿坊にあったお寺巡りの雑誌に七宝滝寺のことが出ていて、体験修行というのがあるそうでした。ネットから七宝滝寺のウェブサイトにアクセスし、容易に申し込めます。日取りがちょうど可能だったので、申し込むことにしました。宿坊もあるみたいでしたが、前日はいっぱいとのこと。お寺のふもとに温泉街があるようで、そこに泊まることにしました。

 日根野駅から犬鳴山行きのバスに乗り、犬鳴山で下車。温泉はまあまあ…、老夫婦がされてるおやど、という感じ。値段高め。朝7時に宿を出て、お寺まで一本道という山道を上ります。ここより霊域、という鳥居をくぐると、そこここにあどけない可愛い童子の像があり、ご真言がそばに書かれています。さらに進むと護摩場らしきところへ。集合場所なのかなと思って待ってても誰も来ず、お堂を開けに来た人に聞くとさらに上に本堂があるとのこと。

 さらに登ると、巨大なお不動さまの像があります。ここで待っていると、三人のおじさんがやってきました。名付けて眼光鋭い知的おじさん、小学校の先生みたいな柔和おじさん、とても可愛い小さなおじいちゃまといったところでしょうか。柔和さんとおじいちゃまは、大変ニコニコととてもいい人そうです。おじいちゃまが、あんた待っとりんさいね、もうすぐだからというので大人しく待ちます。すると三人はするすると服を着替え始め、なんと修験者の格好になっていきます。お尻に毛皮がついてたり、法螺貝を持ってたり、頭に黒い乗せものをしていたり、独鈷を持ってたり、本物の修験者さんたちです! おじさん三人組…が、たちまち威厳溢れた修験者達に大変身でした。 女性の信者さんも数名いるみたいで、法衣的なものを着ておいででした。

 そうこうしているうちに人々が集まって来ます。年齢層はかなり若め。三十人位。えっ? 君たちが? って感じの元気のいい今時の服装をしたあんちゃん集団が乗り込んできます。その中の一人はたくさんスリットの入ったジーパンをお召しです。とにかく色んな人々が。白衣に高野山参与という帯を巻いた地下足袋のお兄ちゃんもいて、こちらは想像通りね、という感じ。FBに色々のせなきゃ~! 写真いっぱいとろうね~! ってノリのお化粧バッチリ、足元それで大丈夫かなあ? って感じのお姉ちゃん集団も。

 受付をすませます。一人二千円、怪我しても文句言いませんというのに署名します。出発になると修験者達がお祈りをしてくれ、独鈷でしゃんしゃんとリズムをとりながら、般若心経や沢山のご真言を唱えてくれました。どうやら可愛いおじいちゃまのひとが先生と呼ばれていて、一番えらいひとみたい。

 修験者のひとたちが法螺貝の口をトントンと叩いた後、ぷおー、ぷいっ、と吹き始めます。法螺貝の音を始めて聞きましたが、意外ととても高音で可愛い音です。おじいちゃまが、ぷいっ、ぷいっ、と特に高音チック。

 さあ出発です。 女が前、男が後とのこと。狭い急斜面の山道にかなりの長い列ができます。前と中、しんがりに修験者のひとがついて采配しています。急な登り坂が続きます。鎖場登り、ロープを伝った岩場登り、 と続きましたが、体力的には想像よりはハードではなく、素人の私でも十分こなせる感じ。ただ、一人では無理です。リアルに遭難すると思います。ポイントポイントを修験者の人が懇切丁寧に教えてくれるので、安全に行ける感じ。

 この素人の集団を、修験者のひとと女性信者のひとが懸命にまとめてます。大変そう、、。一番大変、と思われる岩場では柔和さんが上で待ってくれていて、一人一人に右足はここにかけたらいいですよ、ここはどうしたらいいですよと懇切丁寧に教えてくれます。本当に頭が下がります。岩場つたい歩きでは、縄に頼りすぎると縄が跳ねて危険です、足を頼りにするとよいです、など。

 西の覗きなるびっくり行もあります。命綱をつけ千尋の谷を覗きこむというもの。覗きこんだ人一人一人を、命綱を持つ柔和さんが支え、知的さんが「親を大切にしろよ!」「仕事真面目にするんだぞ!」と声をかけ、最後にえいっと気合いをかけて谷に少し押し込みます。ふむふむ、わざと恐怖感を与えて知的さんが道を教えるという感じなのね、と前の人のを余裕で見ていましたが、実際に自分で覗くと理性も客観性も失われ、すごく怖かった! しばらく動悸が止まりませんでした。

 上まで登るとお不動さんと役の行者がいて(実際には像がいたんだけど、山の中ではまるで本物がいるように感じました)、全員が西の覗きを終えるまでしばらく休憩。全員が揃うと、役の行者とお不動さんのいわれを聞き、再度法螺貝とお祈りです。先におじいちゃまが唱える言葉をみんなが繰り返すという感じで、唱和するのは聞き取れたら容易でした。

 下りにかかると胎内くぐりという、上下に連なる、中を潜っていく岩が。下のほうで、柔和さんがお地蔵さんのご真言を朗々と唱えているのが聞こえます。「下のひとがみえなくなったら降りる!」という前の人からの申し送りを後ろに送り、私も前の人が見えなくなってから降ります。真っ暗でせっまい岩道を必死でくぐります。途中に岩間から日光が指してて神さまの光みたい。。ゴチゴチと頭をぶつけながら闇を降り続けると、出口の光の中にはお地蔵さまがいて、柔和さんがご真言をとなえながら迎えてくれます。

 わー! 出れたー! と思いながら通ろうとすると、柔和さんが「おギャーと言わなくては」と。へっ? とポカンとなると、「ここで一旦死んで生まれ変わったのですから」と。なるほど。闇のなかを必死で潜り抜け、光の中のお地蔵さまに迎えてもらえるのか。「おぎゃー!」

 最後が近くなったのか、川の岩のみちになります。「滑るので気を付ける!」という前の人の申し送りを伝えます。

 やっとお滝に到着。小さな更衣室で借りた白衣に着替えます。外に出ると、滝の側のお堂に向かっておじいちゃまが祈りを唱えます。今度はなんだか神道的なお祈りも入ってるみたい? 印を沢山結んでもいます。おじいちゃま、本当に博識です。

 一番最初の集団に入っちゃったので、そのままおじいちゃまに続いて滝壺に入ります。おじいちゃま今度は滝に向かってお祈りをします。かいちんれつざいぜん! と印を切り、沢山のお祈り。それから、えっ? えっ? と勧められるままに五人位で滝に入り、滝につらなっている鎖をもち、滝に背を向けておじいちゃまのほうを向くと、おじいちゃまはまた沢山印を結びながら祈ってくれました。たくさんの水が背に、髪に。寒いけど、不思議に清々しい気持ちになります。

 滝行を終え、五人の集団はおります、、おじいちゃまは次の人に祈ってる。。。滝壺に浸したままの足が冷たかろうに。

 着替えをして本堂に。全員が揃うと修了書をくださいます。おじいちゃまが、全員にすっごいいい笑顔で拍手下さいます。。清々しい気持ちで山を降ります。修験者さんたち、本当に大変だったと思います。お陰で大変貴重な経験をさしていただきました。


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