お寺で遊ぶ東京散歩(吉田さらさ)
お寺で遊ぶ東京散歩
吉田 さらさ 著 Amazonで購入 |
吉田さらささんの寺散策本、第二段です。
この方は第一段で京都の宿坊旅行を扱う本を書いたり、本書では『寺旅研究家(テラタビスト)』を名乗ったりと、何かと私と共通点の多い方です。私も『寺社旅研究家』として、メディアで紹介されたことがありますし(「ジシャタビスト」とは、読みませんでしたが……)。
なので、勝手に私はライバル視をしているのですが、今回は吉田さらささんの方から挑戦状が叩き付けられました!
「この本を、読めるものなら読んでみよ!」 ……すみません。丁重に本を頂いてしまいました。
で、その挑戦状ですが、これがさすがに「お寺で遊ぶ東京散歩」と銘打っているだけあって、東京のお寺の楽しさをおばちゃんの(失礼!)世間話感覚で、にぎやかにダイナミックに伝えてくれます。
しかし基本的には東京のお寺初心者にも楽しく分かりやすいエッセイ形式なのですが、そこかしこに見える深い洞察。貴重なものが貴重なままに置いてある京都と違って、東京散策の奥ゆかしさがにじみ出ています。
ぎっしりと詰まった文章のボリュームに、とぼけたイラストを担当する小松紘子さん(吉田さんの散策の弟子らしい)がタッグを組んだ、強烈な一冊。私も東京のお寺はかなり歩いている方ですが、まだまだ新しい楽しさを発見させてくれました。