安産・子授けの神様として有名な神社です。「安産祈願」「子授け祈願」は毎日30日分分間隔で行われ、特に戌の日は多数の妊婦さんで賑わっています。この御利益は鈴乃緒（神前で神様を呼ぶ鈴に下げられた布）のおさがりをいただいた妊婦が腹帯として安産を祈願したところ、非常に安産だったことから広まりました。今でも鈴乃緒はお腹に巻き付ける「腹帯」と、小さく切られた「小布」が用意されています。

　境内には珍しい安産子育て河童や子宝犬などもあります。古来より犬はお産が軽く、安産の守り神として親しまれています。犬が描かれた絵馬もあり、子宝を願う方に人気があります。

　安産御守は見た目は普通の巾着型ですが、中身はすごい仕掛けがあります。

　まず、このお守りの中には護符が入っています。これは特別な祈祷を行った「神水」で墨をすり、五つの神呪文字からなる版木に塗り、謹製されたもので、「いつもじ」とも呼ばれています。

　この文字をお産の時に水と一緒に飲むと、身体のすぐれないときや陣痛があった時などに楽になるそうです。

　また、お守りと一緒に鈴乃緒も入っています。これはもともとは社殿の前にあり、お参りの時に鳴らす鈴に付いた紐のことで、鈴乃緒のお下がりを腹帯として用いた人が楽にお産できたことから、安産のご利益があります。

　お参りについてくる鈴乃緒は小布になっていて、腹帯に縫い込んだりかばんなど身近なものに入れておくと良いそうです。

　ただ、初穂料が1500円というのは、さすがに水天宮ブランドなのか、結構高めかもしれません。まあ、それだけご利益があるということで。ただお守りではありませんが、実際に水天宮に参拝し、昇殿しての特別安産祈祷は3000円。こちらはかなり良心的な価格設定です。