素盞嗚命(すさのをのみこと)と、稲田姫命(いなだひめのみこと）の夫婦神を御祭神とする神社です。素盞嗚は八岐の大蛇（やまたのおろち）に生け贄にされそうになった稲田姫を助け、その後に結婚をしました。このことから縁結びのご利益があるとされています。

　神前結婚式も行われています。自然に囲まれた御神前で、神道による厳粛な結婚式が執り行われ、二人の門出が祝われます。

　宮元武蔵が吉岡一門と決闘したと伝えられる、一乗寺下り松（さがりまつ）でも有名です。

　縁結びにご利益ありと説明看板に書いてあり、素盞嗚・稲田姫の夫婦神を祀ることから確かに縁結びのご利益はあると思いますが、境内に来て思ったのは宮本武蔵一色ということでした。

　神社に入ると映画「一乗寺の決闘」のパネルがずらっと展示され、拝殿前には二刀流で構えた武蔵の像。申し訳ないですが縁結びという雰囲気はさすがにちょっとなかったです。

　もちろん私は宮本武蔵は好きなので、お参りしている間中、心に盛り上がるところはかなりあったのですけどね。

　それでもあえて言うのなら、歴史好きカップルには最高の縁結びポイントでしょう。神社の案内板以外に縁結びという言葉はほとんど見られませんが（ただ、お守りにはちょっとかわいいのがありました）、想像力で補える方なら静かにテンションを高められます。

　結論を言うのなら人を選ぶ縁結び神社。純粋に宮本武蔵を楽しみたいのなら最高の場所です。