河童大明神を祀り、河童の手のミイラも寺宝として伝わっている、かっぱ寺として有名なお寺です。主なご利益は商売繁盛ですが、縁結びや子授け・安産にもご利益があります。

　河童尽くしのお寺です。そもそもかっぱ橋道具街にも近く、街全体の至るところ、この辺は河童だらけですが……。

　河童大明神が祀られているお堂の前には、河童の顔が描かれたお賽銭箱があります。そしてきゅうりが奉納されていました。この辺からすでに不思議な河童の世界です。

　お堂の中は事前に予約しておけば入れますが、ここはまさに河童のワンダーランドです。まずなんと言っても目を惹くのは、河童の手のミイラではないでしょうか。異常なほどに白く細長い手。水かきのついた指。まさにこの地に河童がいたと言う何よりの証拠（？）です。

　そもそもこの辺りは昔、水害の多い土地でした。それを付近に住んでいた河童が治水工事をして、住民を救ったのだと言われています。お堂にはそのときの様子を描いた絵などもあります。

　そして河童の手のミイラと並ぶ、もう一つの見どころは天井絵です。多くのプロが描いた河童絵が天井の板としてはめ込まれていますが、中でもやはりビッグネームは手塚治虫と水木しげるの河童絵でしょう。手塚治虫の河童はキセルを持ち、着物を着流した感じのいなせな河童です。水木しげるは頭が大きく目もでかくて、「ああ、確かに」と思えるような絵です。

　と、河童ばかりに話がいっていますが、縁結びの話。パンフレットに縁結びにもご利益ありとあったので、きっとご利益あるでしょう。すみません。その程度しか根拠が見つかりませんでした。

　でも、お堂の前に座る夫婦（？）の河童は、よく見るととっても安産にご利益ありそうでしたよ。